完璧男子
「でも、何かなってるといけないから。」

「平気ですよ。 こんな顔どうなっても別に誰も…」

「そんなことないよ? だから行こう?」



 お昼~~~~!!



 腕を掴まれ人込みの中から抜ける。



 平気ですって……。



「どこ打った? ここ?」


 そう言ってわざとらしく腰を触ってくる。


 前向いてたんだから腰に当たるわけないよ…。


「そこじゃないです…おでこ…」

「おでこ?…んー、このあたりかな?」



 そう言っておでこのほうを向いたけど手は胸に置かれてる。



「あのっ…平気なんでっ!!」

「平気じゃないでしょ? だって、泣いてるじゃん」



 それはあなたが変なところ触るから…っ。



 あたりを見渡すけど誰もいない。



 さすがに男の子の力に敵うなんて思ってもない。



「ヒクッ…やめてくださいっ…やだぁ……」


「痛いの? 今止めてあげるからね」


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