完璧男子
「優枝ちゃん?…足、どうかしたの?」

「あ…ちょっとね…」

「平気…じゃないよね…?」

「…大丈夫だよ…」



 心配してくれる夕菜ちゃん。


 私は壁に手をつきながら進んだ。




「夕菜ちゃん…ごめん…先行って?」

「…駄目だよ!! 一緒にいる」

「平気だから…」



 足を地面につけると激痛が走る。



 しゃがみこんで足を伸ばした。




「あ…」


 夕菜ちゃんが私の背後を見て声をあげた。



 私も夕菜ちゃんにつられて後ろを見た。




 後ろからは男子のみんなが走ってきていた。



「誰か…優枝ちゃん運んでくれないかな!?」

「悪いよ!! 私…遅いし…」



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