完璧男子
 自分のケータイを操作しながら喋る蓮。


「よし…これでいいか…」


 ケータイを閉じると私を教卓の下に入れた。


 夕菜ちゃんはカーテンの中に。



「優枝と橘はそこで黙ってろよ? 出てきてもいいって合図をする場合もあるけど、絶対出てくるな。 分かったか?」


「え…なん「分かった!!」



 夕菜ちゃん!?



 …従うしかないか…。




 しばらくするとたくさんの足音が聞こえてきた。



「…何…?」


「黙ってろ」


「ぁぃ…」




 どんどん近付いてくる足音はこの教室の前で止まった。



 ――――――ガラガラガラッ


 ドアのあく音。



「よぉ」

『蓮君!?』


 たくさんの声が重なった。



 全員、女の子みたい。



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