完璧男子
「どうして優枝ばっかり!! あんな奴!!」

「おっ、本性出したな…?」

「あ…、本性じゃないよぉ?」



 あんな奴…?



 ずっとそう思ってたの…?




「あんたさ、何が目的なわけ?」

「目的…? そんなのないよぉ」

「ふざけんなよっ!!!!」



 大きな声が響いた。



 授業中だよ…?



 第一、授業にこんな人数がサボって大丈夫なの?



 ここにはざっと15人はいるはず。



「どんだけ優枝が傷ついてるかしらねぇだろ!! 優枝はお前のこと信じてたんだぞ」

「知らないよっ!! こっちの気も知らないで!! ヘラヘラヘラヘラしててっ…迷惑!!」



 …迷惑…?



「お前の気なんかしらねぇし、自分のことをきちんと話せねぇ奴に優枝は渡せねぇ!!」

「だからね? 死んでもらおうと思って…今、いじめてんのよ」

「は?」

「あいつが死ねば蓮君はこっちに来てくれるでしょう?」



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