初恋は前途多難! ~朗らか社会人とメイド女子高生 【1:出会い編】
――表面上は平静を装いながら。
あたしの心はもうおかしくなるのを通り越していたような気がする。
お店の壁際で行われる、ポラ撮影。
今まで数え切れないくらいやってきたことなのに、シンさんが相手だとすごくドギマギして、治まらない。
2人一緒に映るから、カウンターにいた茜さんがポラの撮影をしてくれる。
「では、撮影いたします。ご主人様、メイドにお好きなポーズをご指定下さい」
「え、ポーズ?」
にこやかな茜さんにシンさんが少し驚いた口調で呟く。
「はい。過激なものは無理ですが、可愛らしいものでしたらご指定できますよ」
「うーん――……そうだなぁ」
茜さんにそう言われ、ちょっと考える様子を見せたシンさんだったけれど、すぐに顔を上げてあたしを見て、
「その……腕を組んで欲しい……んです、けど……」
恥ずかしそうに、かなり遠慮気味でしかも語尾は敬語で消え入りそうな声だったけど、そう提案してくれる。
「ダメ……かな?」
「はい、喜んで」
だからあたしもすごくドキドキして仕方がなかったけど、それを隠してにっこり笑い、シンさんの腕に自分の両腕を絡ませた。
あたしの心はもうおかしくなるのを通り越していたような気がする。
お店の壁際で行われる、ポラ撮影。
今まで数え切れないくらいやってきたことなのに、シンさんが相手だとすごくドギマギして、治まらない。
2人一緒に映るから、カウンターにいた茜さんがポラの撮影をしてくれる。
「では、撮影いたします。ご主人様、メイドにお好きなポーズをご指定下さい」
「え、ポーズ?」
にこやかな茜さんにシンさんが少し驚いた口調で呟く。
「はい。過激なものは無理ですが、可愛らしいものでしたらご指定できますよ」
「うーん――……そうだなぁ」
茜さんにそう言われ、ちょっと考える様子を見せたシンさんだったけれど、すぐに顔を上げてあたしを見て、
「その……腕を組んで欲しい……んです、けど……」
恥ずかしそうに、かなり遠慮気味でしかも語尾は敬語で消え入りそうな声だったけど、そう提案してくれる。
「ダメ……かな?」
「はい、喜んで」
だからあたしもすごくドキドキして仕方がなかったけど、それを隠してにっこり笑い、シンさんの腕に自分の両腕を絡ませた。