初恋は前途多難! ~朗らか社会人とメイド女子高生 【1:出会い編】
「……」
気まずい。
そう思うのは、きっとあたしがこの後シンさんに会うからだと思う。
タクミにも嘘をついて会う、シンさん。
――どうして、タクミはシンさんのことをあんなに嫌うんだろう?
このとき、あたしは自分に向けられていたタクミの気持ちに気がつかなかったから、シンさんを目の敵にしている様子を悲しんでいた。
今からシンさんと会うということ――なんだか後ろめたい気持ちになる。
けれど、どうしたらシンさんが良い人だって分かってもらえるのかな?
シンさん、すごく優しくて温かい人なのに……
あんな笑顔が出来る人は悪い人じゃないと思うんだけどなぁ……
「――き、さつきっ」
「あっ、ど、どうしたのっ?」
シンさんとタクミのことを真剣に考えていたら、あたしを呼ぶ声に気がつかず……驚いて、思わず背筋を伸ばして慌ててタクミの顔を見上げた。
「大丈夫か?」
「う、うんっ、ごめん。ちょっと考え事してたの――」
怪訝そうな表情になるタクミに、あたしは慌てて首を振りながら言い訳を並べていく。
それに対しての追求は、幸いにもなかった。
気まずい。
そう思うのは、きっとあたしがこの後シンさんに会うからだと思う。
タクミにも嘘をついて会う、シンさん。
――どうして、タクミはシンさんのことをあんなに嫌うんだろう?
このとき、あたしは自分に向けられていたタクミの気持ちに気がつかなかったから、シンさんを目の敵にしている様子を悲しんでいた。
今からシンさんと会うということ――なんだか後ろめたい気持ちになる。
けれど、どうしたらシンさんが良い人だって分かってもらえるのかな?
シンさん、すごく優しくて温かい人なのに……
あんな笑顔が出来る人は悪い人じゃないと思うんだけどなぁ……
「――き、さつきっ」
「あっ、ど、どうしたのっ?」
シンさんとタクミのことを真剣に考えていたら、あたしを呼ぶ声に気がつかず……驚いて、思わず背筋を伸ばして慌ててタクミの顔を見上げた。
「大丈夫か?」
「う、うんっ、ごめん。ちょっと考え事してたの――」
怪訝そうな表情になるタクミに、あたしは慌てて首を振りながら言い訳を並べていく。
それに対しての追求は、幸いにもなかった。