初恋は前途多難! ~朗らか社会人とメイド女子高生 【1:出会い編】
緊張の土曜日・3 「Lunch for Two」
「少し早く着てみたんだ」
言い訳のようにそう言いながらお会計を済ませ、クロワッサンと店内で飲むための陶器のカップが2つ置かれたトレイを持って、シンさんは店の奥の空いているテーブルまでそれを当然のように運んでくれる。
驚きがまだ抜けないあたしは、シンさんに促されるがまま、その後ろをついて行くだけ。
「この席でいいかな?」
シンさんが見つけたのは、2人掛け用の丸いテーブル。
「は、はい――……」
何とか頷くと、テーブルの上にトレイが置かれて、
「座って?」
そっとシンさんに椅子をすすめられる。
「あ、す、すみません――」
わ――座る椅子を引いてもらっちゃった……
腰を落とすあたしに合わせてそっと椅子を寄せてくれるシンさんの行動が、なんだかすごくスマート。
あたしを椅子に座らせたあと、シンさんも向かいの椅子に腰を落ち着ける。
「……」
こんなに近くに座ることになって――あたしの鼓動はどきどきしっぱなしだった。
言い訳のようにそう言いながらお会計を済ませ、クロワッサンと店内で飲むための陶器のカップが2つ置かれたトレイを持って、シンさんは店の奥の空いているテーブルまでそれを当然のように運んでくれる。
驚きがまだ抜けないあたしは、シンさんに促されるがまま、その後ろをついて行くだけ。
「この席でいいかな?」
シンさんが見つけたのは、2人掛け用の丸いテーブル。
「は、はい――……」
何とか頷くと、テーブルの上にトレイが置かれて、
「座って?」
そっとシンさんに椅子をすすめられる。
「あ、す、すみません――」
わ――座る椅子を引いてもらっちゃった……
腰を落とすあたしに合わせてそっと椅子を寄せてくれるシンさんの行動が、なんだかすごくスマート。
あたしを椅子に座らせたあと、シンさんも向かいの椅子に腰を落ち着ける。
「……」
こんなに近くに座ることになって――あたしの鼓動はどきどきしっぱなしだった。