初恋は前途多難! ~朗らか社会人とメイド女子高生 【1:出会い編】
「こちらのお席でございます」
案内されたのは、お店の奥。
テーブルや椅子は店内のほかの席と一緒だけど、その席だけはさり気に調度品なんかで区切られている。
「さつきちゃんの席、こっちでいいかな?」
「あ、はい――」
何も分からないあたしは、シンさんが示してくれた席を見てすぐに頷き、そっと椅子を引こうと手にかけたけど。
「ぼくがするよ」
すぐ後ろから、そっとシンさんの手が伸びる。
「申し訳ございません、志地雄さま――私どもでいたします」
席へと連れてきてくれたギャルソンが慌ててシンさんの手にした椅子に触れようとしたけれど、
「彼女のことは、最後までエスコートしてあげたいんだ」
そう言ってギャルソンを下がらせ、そっと椅子を引いてくれた。
「どうぞ、さつきちゃん。――椅子の前に立ったら、そのまま腰を落としてね」
はじめてで何も分からないあたしに、シンさんは小声で優しく教えてくれる。
その言葉に従うようにゆっくりと腰を落としていくと、それにあわせて優しくシンさんが椅子を腰の下へと合わせてくれて、あたしは無事にそっと座ることが出来た。
変な座り方とかしていないよね? 大人っぽく座れたかな……?
案内されたのは、お店の奥。
テーブルや椅子は店内のほかの席と一緒だけど、その席だけはさり気に調度品なんかで区切られている。
「さつきちゃんの席、こっちでいいかな?」
「あ、はい――」
何も分からないあたしは、シンさんが示してくれた席を見てすぐに頷き、そっと椅子を引こうと手にかけたけど。
「ぼくがするよ」
すぐ後ろから、そっとシンさんの手が伸びる。
「申し訳ございません、志地雄さま――私どもでいたします」
席へと連れてきてくれたギャルソンが慌ててシンさんの手にした椅子に触れようとしたけれど、
「彼女のことは、最後までエスコートしてあげたいんだ」
そう言ってギャルソンを下がらせ、そっと椅子を引いてくれた。
「どうぞ、さつきちゃん。――椅子の前に立ったら、そのまま腰を落としてね」
はじめてで何も分からないあたしに、シンさんは小声で優しく教えてくれる。
その言葉に従うようにゆっくりと腰を落としていくと、それにあわせて優しくシンさんが椅子を腰の下へと合わせてくれて、あたしは無事にそっと座ることが出来た。
変な座り方とかしていないよね? 大人っぽく座れたかな……?