初恋は前途多難! ~朗らか社会人とメイド女子高生 【1:出会い編】
「……」
変な――っていうと語弊があるけど。
今までに無いタイプの人だった。
出て行ったあと、レジからそのドアを少し眺める。
父さんみたいな優しい笑顔。
温かだったなぁ。
バイトと学校で忙殺されていて、こんな気持ちになるのって久しぶりな気がする。
「……」
ほんの少し忘れていたこの気持ちを思い出させてくれたあの人。
志地雄シン、さん――だったっけ。
本当にまた来るのかな?
また癒されたいかも――なんて。
「……ダメね、今はメイドなのに」
癒すはずの仕事が逆に癒されるなんて、おかしいって思われちゃうかも。
でも――あの笑顔はちょっといい。
「――さ、いつまでもぼーっとしないで、仕事しなきゃ」
シンさんのことがほんの少し気になりつつも、あたしは気持ちを入れ替えて自分に言い聞かせるようにそう呟き、そっとレジから離れ、仕事に戻っていく。
――これが、あたしとシンさんの、思い出深くてちょっとヘンテコな出会いだった。
変な――っていうと語弊があるけど。
今までに無いタイプの人だった。
出て行ったあと、レジからそのドアを少し眺める。
父さんみたいな優しい笑顔。
温かだったなぁ。
バイトと学校で忙殺されていて、こんな気持ちになるのって久しぶりな気がする。
「……」
ほんの少し忘れていたこの気持ちを思い出させてくれたあの人。
志地雄シン、さん――だったっけ。
本当にまた来るのかな?
また癒されたいかも――なんて。
「……ダメね、今はメイドなのに」
癒すはずの仕事が逆に癒されるなんて、おかしいって思われちゃうかも。
でも――あの笑顔はちょっといい。
「――さ、いつまでもぼーっとしないで、仕事しなきゃ」
シンさんのことがほんの少し気になりつつも、あたしは気持ちを入れ替えて自分に言い聞かせるようにそう呟き、そっとレジから離れ、仕事に戻っていく。
――これが、あたしとシンさんの、思い出深くてちょっとヘンテコな出会いだった。