初恋は前途多難! ~朗らか社会人とメイド女子高生 【1:出会い編】
やってきた番号
――あのあと、あたしはどうやってお店に戻ったんだろう?
ちゃんと仕事が出来たのかな……? よく思い出せない……
帰り道の記憶も朧気で、気がつくとアパートの自分の部屋の中にあたしは佇んでいた。
「……」
ひとまずカバンを置いてテーブルの前に座り、ポケットに入れていたそれを取り出す。
白い紙片――
「090――……」
そこには、確かにシンさんの携帯の番号が書かれている。
捨ててもいい、って言われたけれど。
結局、あたしはポケットに入れて持って帰ってきた。
「……」
何度もその番号を見つめる。
走り書きされた数字とハイフン。
黒インクで書かれた、大人っぽくって少し格好いい整った綺麗な字。
思わず指でその数字に触れる。
それだけで、胸の鼓動が早くなってしまう。
ちゃんと仕事が出来たのかな……? よく思い出せない……
帰り道の記憶も朧気で、気がつくとアパートの自分の部屋の中にあたしは佇んでいた。
「……」
ひとまずカバンを置いてテーブルの前に座り、ポケットに入れていたそれを取り出す。
白い紙片――
「090――……」
そこには、確かにシンさんの携帯の番号が書かれている。
捨ててもいい、って言われたけれど。
結局、あたしはポケットに入れて持って帰ってきた。
「……」
何度もその番号を見つめる。
走り書きされた数字とハイフン。
黒インクで書かれた、大人っぽくって少し格好いい整った綺麗な字。
思わず指でその数字に触れる。
それだけで、胸の鼓動が早くなってしまう。