答えを導く少女
16. 散歩
それから数日が過ぎた。
夫は仕事を終えて、病室に来た。
忙しいスケジュールの中で時間を見つけては会いに来てくれた。
夫は仕事のことを一切話さない。
私の話を聞いてくれた。
普段、何気ない会話の中でも、この瞬間が幸せのようにも感じた。
この日、病室から出るときに「しばらく、戻らない」と言った。
私は「わかった」と言った。
ある日、アカネが病室に来た。
ヨシトさんと部下は連れていない。
「ナナミ、元気」
「うん」
アカネはお見舞いのために果物の詰め合わせを持って来てくれた。
椅子に座り、果物を切り分けて、皿に盛り合わせた。
「最近はどう。ミコトとは」
「うーん、仕事が忙しいのか、会ってない」
「やっぱり…」
「どうして…」
「マサもどこかに行ったのよ。
勝手に出張されて部下たちから苦情がきているのよ」
「そうなの」
伊藤君は『W』の管理部に所属していた。
幹部の一員と扱われている。
そのため、部下を持っている。
夫は仕事を終えて、病室に来た。
忙しいスケジュールの中で時間を見つけては会いに来てくれた。
夫は仕事のことを一切話さない。
私の話を聞いてくれた。
普段、何気ない会話の中でも、この瞬間が幸せのようにも感じた。
この日、病室から出るときに「しばらく、戻らない」と言った。
私は「わかった」と言った。
ある日、アカネが病室に来た。
ヨシトさんと部下は連れていない。
「ナナミ、元気」
「うん」
アカネはお見舞いのために果物の詰め合わせを持って来てくれた。
椅子に座り、果物を切り分けて、皿に盛り合わせた。
「最近はどう。ミコトとは」
「うーん、仕事が忙しいのか、会ってない」
「やっぱり…」
「どうして…」
「マサもどこかに行ったのよ。
勝手に出張されて部下たちから苦情がきているのよ」
「そうなの」
伊藤君は『W』の管理部に所属していた。
幹部の一員と扱われている。
そのため、部下を持っている。