答えを導く少女
私は木で造られた椅子に座っていた。


アイドは目の前にいた。


アイドの手には大きな斧を持っていた。


私は動けない。


アイドが斧を両手で持ち上げた。


そして…私の首を刎ねた。


私の首と胴体が離れた。


私の視界には自分の身体が縛られているのがはっきりと見えた。


首が地面に落ちた瞬間…私の視界は元の世界に戻った。











一瞬、気を失いそうになった。


私の脈拍は一気に上昇した。

心臓が鳴る音が耳に響いた。


呼吸が荒い…









私はアイドの方を見た。


アイドは空を見上げていた。




「押してくれたね」




アイドの言葉を聞いて、私は自分の指がボタンを押していることに気付いた。


すぐに離したがもう遅い。


一度送られた信号を撤回することはできない。





「さてと、帰るとするか」




アイドはベンチから起きあがった。




「悪いことをしたね。顔色が悪い」


「…」


「でも、俺は忠告したからね。全てを俺のせいにしないでほしいな」




私は言葉を発せられなかった。


恐怖で彼と向き合うことが出来ない。
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