答えを導く少女
私は周囲を確認した。


今来た黒いヘリコプターと車に乗った『W』の方々は医師達の手伝いをしていた。


入院患者の輸送を目的に動いていた。
誰も病院裏に行かない。




「それじゃあ、今戦っているのは…」


「あなたも早く、車に乗りなさい。安全な場所に連れて行く」




『W』の人は私を車に乗せようとした。


私は断った。


私にはやらないといけないことがある。


森下先生との約束を果たすために…


私の護衛していた看護師は森下先生の方で仕事をしていた。


私は一人で病院裏に向かった。












病院裏では医師達と武装した『W』の方々がいた。


そして、アイドと戦っているのはアカネだった。


アイドとアカネの戦いは互角だった。


アカネの持つ装備で高速戦闘を行っていた。


クラス会で見せた跳躍、それに右手にナイフと左手に銃を持ち、戦っていた。


アイドは先程同様に黒い刀一本しか持っていない。


服はボロボロになっていた。




「アカネ…」




私は大声で叫んだ。


敵の情報を話さないと…


私の叫び声でアカネは間合いを取った。

アカネは私の方を見ずに話した。




「ナナミ、早く避難しなさい。
ここはあなたがいる場所じゃない」




「彼は多才能力者。彼の能力は…」


「それは部下から聞いた。
ナナミ、私達のことよりも、自分のことを第一に考えて」




言い終わると、アカネは跳躍してアイドに向かった。
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