嘘と苺とショートケーキ 【短編】
今度は、マンガみたいに目玉が飛び出しそうになった。
バッ!と後ろを振り向けば、ナオがお腹を抱えてげらげらと大爆笑していた。
こ、こいつぅ…!
「わりぃわりぃ、ツキナがぼーっとしてたからつい…ぶくくっ…!」
涙目になってるあたしを見て、ナオは笑い転げた。
む、ムカつく!
『ナオの馬鹿っ!び、びっくりしたじゃん!』
さっきまでの緊張云々はどこへやら。
あたしはすんなりと、普段と変わらずにナオと話すことができていた。
『(でも心臓はバクバクしてるっ…!)』
胸に手を置いて落ち着かせようとするけど、鼓動はますます速くなるばかり。
し、死にそうっ…!
「あ、わざわざ呼んでごめんな?」
き…きたっ!!