嘘と苺とショートケーキ 【短編】
いや前から優しかったんだけど、なんていうか。
物腰が柔らかくなったっていうか…。
とにかく、あのカタブツな藍依が変われたんだから……世の中の女の子はきっと、彼氏ができると変わる。
『彰哉くんありがとう、藍依も覚えててくれたんだね!嬉しい!』
「あ、当たり前だろ!…月菜は大事な友達、だからなっ…」
『きゃー!藍依可愛い!』
「どわぁっ!?だ、抱きつくな莫迦!」
『えへへー♪』
……でも、ほんとはね?
絶対に、2人には言えないことなんだけど。
両思いになれて、毎日ラブラブな藍依と彰哉くんが―――
羨ましくて仕方なくて、少しだけ妬ましいんだよ。