私の日常~勘違いだらけの毎日~
加奈は教室の床に正座をさせられていた。

水城は仁王立ちして梅を怒った。

「カメラはどうしてくれんのさっ。あれ凄く高いんだからねっ」


この時、水城を除く三人が、あのカメラは実費なんだ…と心で思った。


「とにかくアンタがお金を持ってないのは分かってる。だから働いて金を返しなさい」

「絶対に嫌だ」


加奈は即答した。
誰もがハヤッと突っ込みたくなるくらいに…。


「あの、さ…俺がどうのこうの言えることじゃないけどさ、松沢さん報道部なんだから写真を売れば良いんじゃないかな…」


松沢さんの風景写真って結構綺麗だし…といっていたが、最後の方の台詞を聞かずに加奈と水城は

「そうだよ。その手があるじゃんっ」

「あの写真をファンクラブに売ってお金を得れば…」

「カメラが買えるっ」


どうやら二人は風景写真ではなく、青柳の写っている写真を売るようだ。


「そうと決れば現像よ」

「まってろよぉ、私のキャメラッ」

「あの…二人共…」

「諦めな…二人がああなるともう止めることは出来ないから…」


薫は福部の肩をポンポンと叩き同情した。


「いやぁ、ふっちゃん良い考えだよ。ナイスアイディア。じゃあ私は部室に行くから」


じゃあねぇっと言って、水城は加奈の腕を掴んで去っていった。


「福部、あんたモテるのになんであんな奴らといるのさ」


薫は福部に思っていた疑問をぶつけてみた。


「別に俺はまだ付き合いたいって思う気持ちはまだないし、それにあのメンバー見てると楽しくない?」


薫は福部の話を聞いてコイツ絶対に楽しんでるな、と心の中で思ったのだった。

しかし、薫の目は何処か暖かく見守るような感じだった。
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