月光レプリカ -不完全な、ふたつの-
今、高2の春。もうすぐ夏か。きっと大学受験まであっと言う間。
自分の事、これからの事、いろいろ考える事や決めなきゃいけない事があって、正直、面倒だなって思う。
大学へ行く事に憧れがあって、それが一番かもしれない。でも、色々学びたかった。まだまだ自分は大人ではなくて、でも子供でもない。
そう思っているけど、言ったことはない。恥ずかしくてなんだか言えない。
夕飯は美味しかった。
でも食べながらあたしは終始いろいろと考えを巡らせていて、食べ終わるのが遅くなってしまった。
夕飯が終わってから、そういえば、と思い出す。
「お父さん、プリンタ貸してね」
「おお、いいよ。使い方分かるか」
「だいじょぶ」
そう、中尾先輩に頼まれたプリント作らなきゃ。家庭用のプリンター。よいしょと部屋へ運んだ。
パソコンの電源を入れる。
8個上のお兄ちゃんが就職を決めて家を出る時に、あたしにくれたノートパソコン。
「幸田 陽輝(ハルキ)」とネームシールはまだ貼ったまま。
起動とか処理とかちょっと遅いけど、まだまだ使える。
自分の事、これからの事、いろいろ考える事や決めなきゃいけない事があって、正直、面倒だなって思う。
大学へ行く事に憧れがあって、それが一番かもしれない。でも、色々学びたかった。まだまだ自分は大人ではなくて、でも子供でもない。
そう思っているけど、言ったことはない。恥ずかしくてなんだか言えない。
夕飯は美味しかった。
でも食べながらあたしは終始いろいろと考えを巡らせていて、食べ終わるのが遅くなってしまった。
夕飯が終わってから、そういえば、と思い出す。
「お父さん、プリンタ貸してね」
「おお、いいよ。使い方分かるか」
「だいじょぶ」
そう、中尾先輩に頼まれたプリント作らなきゃ。家庭用のプリンター。よいしょと部屋へ運んだ。
パソコンの電源を入れる。
8個上のお兄ちゃんが就職を決めて家を出る時に、あたしにくれたノートパソコン。
「幸田 陽輝(ハルキ)」とネームシールはまだ貼ったまま。
起動とか処理とかちょっと遅いけど、まだまだ使える。