月光レプリカ -不完全な、ふたつの-のレビュー一覧
平均評価星数
5.0
2013/04/23 20:22
投稿者:
櫻いいよ
さん
ひとつでは、不完全
高校生の晃と冬海。 ひとつ年下の彼の魅力に気がつけば目が離せなくなり、気がつけば、恋をしていた。 高校生の恋愛、とカンタンに言葉に出来ないストーリーに、気がつけばどっぷりとはまり込んで夢中で頁を捲りました。 不器用で不安定な思春期に、少し大きすぎる問題。だけどそれを“思春期”の彼らは真っ向に受け止め悩み、そして突き進む。 その中にあるたったひとつの、だけど恋をする上で、人と関わりを持つ上で一番大事なことがぶれない二人に、ただただ心から、幸せになって欲しいと願いました。 オトナになるとこんな風に受け止めるのは難しい。 私は彼女と彼を、羨ましいとすら思います。 不完全は、これから完全にすることが出来るかもしれない。 「私で消せばいい」 このセリフは、忘れられないと思います。 是非、ご一読を。
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2013/04/10 20:14
投稿者:
かな
さん
透明っていう言葉そのもの
とても痛く苦しいところに切り込んだ作品なのに、どうしてこんなに透明って言葉が似合うんだろう。 この物語を読んでいて、そう思いました。 晃が冬海に魅入られた時の描写。 私も一緒に、彼に引き込まれた瞬間でした。気がついたら、二人の幸せを願ってた。 二人がたどり着いたのは、決して何不足ない幸せの形ではないかもしれない。でも、これから二人で、二人だけしか作れない幸せの形を見つけていける。そう思いました。 晃が冬海に言った、 「わたしで消せばいい」 という台詞が、レビューを書いている今でも心に響いています。私も、こんな風に誰かを想えたらいいな。 素敵な物語をありがとうございました!冬海も、晃も大好きです。
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