君を愛したい
「星来っ!!!!」
「ふへ?お兄ちゃん?」
2人の会話を妨げるため、とりあえず大きな声で星来を呼ぶ。
星来はきょとんとしながら立ち止まった。
…つか、米村……お前は立ち止まんなくていいんだけど。
ムカムカする気持ちを抑えながら星来のもとへ向かうと、星来は少しだけ俺の方に寄ってくる。
見やがれ、米村!
星来の気持ちはお前より俺、なんだよ!!
「どしたの?」
「え?あー、や、それ!重そうだから手伝ってやろうかと、な!!」
言い訳を考えてなかった俺は、焦りながら適当な言い訳を述べる。
そして星来の持つ荷物…洗濯物の山を指差すと、星来はクスリと笑った。
「えー?家でも手伝わないくせに?」
「るせぇ!」
「あははっ、でも大丈夫!ありがと!」
「星来ちゃん、そろそろ行かないと…」
ここで入った2人の時間を邪魔する声。
こんのくそ米村………!
ジロリと米村を睨むと、不敵とも思える笑みを浮かべられた。