眼鏡と私とあなた
この女性は保険医の荒川佐柚(アラカワ・サユ)先生。

「私・・・さっきヤンキー達に絡まれて、殴られて・・・あれ?」

「そ。それでね、ある生徒がここに運んできたのよ」

「ある生徒?」

誰だろう?

ってことは、私を助けてくれたんだよね?

「・・・・・・てか、何も見えません」

眼鏡が壊されてしまった今、私の視界はぼんやりして何も見えなかった。

「あ、はい」

と、手渡されたのは眼鏡だった。

とりあえずかける。

視界がハッキリしてきた。

「でも、どうして先生が?」

「さっき、買いに行ったのよ。眼鏡が壊されていたことも、その生徒から聞いたのよ」

「そうなんですかぁ・・・・・・・・て、その生徒は誰なんですか!?」
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