眼鏡と私とあなた



「若、おかえりなさいませ!!」

と、玄関前で二列に並ぶ柄の悪い連中。

ま、ここは俺の家なんだけど。

俺の家は極道、秋山組なんだよね。

俺はその次期組長。

だから、俺は隠れヤンキーってわけ。

「うん、ただいま。眼鏡の掃除よろしく」

と、一番の俺の舎弟の諭吉(ユキチ)に『伊達』のビン底眼鏡を渡す。

「はいっ!!」

俺は眼鏡をはずしたら、すごいヤンキーに見えるらしい。

秋山組は、学校ではおとなしくしていろと言われている。

正直面倒くさい。

けど、おかげであまり面倒事に巻き込まれずに済むのだけど・・・
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