眼鏡と私とあなた
俺はヤンキーのクセに、困っている人がいたら放っておけない質なんだ。

だから、ヤンキーに絡まれてる奴を見たら、助けたくなっちゃうんだよね~

そのおけがで、俺は『キラー』と呼ばれるようになってしまった。

しかも、それが町田さんの耳にまで入ってしまうとは。

「はぁ・・・まぁ、ばれてないだけまだマシか」

「麗さんっ。眼鏡のクリーニング終了しました」

と、俺の部屋に現われたのは諭吉。

「おお、サンキュ」

「麗さん、恋っすか?」

「あん?」

「えっ、いや・・・最近上の空じゃないっすか?」

・・・まぁ、確かに、言われてみればそうかもしれない。

「もしかして、みんなにばれちゃってる感じ?」

「ですね~。むしろ、気づいてない人なんかいないんじゃないっすかぁ?」
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