眼鏡と私とあなた
って、何俺は口を滑らせてんだよ!!

理性の俺なら用事があると言ってあの場を離れるべきだったんだ!

なのに、本能が、理性に勝ってしまった。

わざわざ正体をばらすようなまねを自らしてしまうなんて!

隣には町田さん。

今の俺には後悔の気持ちがいっぱいだ。

「あ、ここ」

一応名目はコンタクト専門店に行くことだし。

余計なことをしゃべらなければばれないだろ。

「やあ、れi・・・・・・」

「だー!!!!」

俺の名前を明かそうとしたこの店の店主の里中さんの口を勢いよく塞ぐ。

「?」

やばい、明らかに町田さんに怪しまれたよな?
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