眼鏡と私とあなた
雑魚を片付けるにはそう時間もかからなかった。

「最後!」

俺はリーダー格の男に棒を突き付けた。

「何それ?女の前だから?犬が大事だから?」

男は訳のわからない事を言いはじめた。

なんだ、こいつ?

「後者だな」

「ほう。なら、あの女は関係ないと?」

「関係無い事は無いな。ランは町田さんちの犬だからよ」

「ふん。そのくらいは知っている。だから犬を狙った。心配するな。犬自身には手を出していない」

「・・・ランを返して」

そこには眼鏡をはずした町田さんが立っていた。

「ちょ、町田さん・・・!」

「おいおい、俺とやろーってか?」

男はソファーから立ち上がり身構えた。

「ごちゃごちゃ言ってね―ではよランとメリーを返せっつってんだよ!!」

バキッ!!
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