眼鏡と私とあなた
え?

その瞬間は早かった。

男はゆっくりと倒れていく。

何があったかと言うと、町田さんがとび蹴りで男を蹴ったということ。

しかも、ただの蹴りじゃなかった。

「・・・あれ?」

町田さんははっとしてきょろきょろあたりを見回した。

「町田さん?」

「眼鏡眼鏡・・・っ」

町田さんは、床に手をつき、眼鏡を探し始めた。

「はい」

俺は近くにあった眼鏡を拾って町田さんに渡した。

「ありがと」

「え、と。町田さん?」

「あ、ごめんね・・・。私、眼鏡をはずしてムカつく事あったらあーゆー風に覚醒しちゃうんだよね(笑)」

な、なんだって!?

「てゆか、秋山君がヤンキーでキラーって方が驚きなんだけど!」
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