眼鏡と私とあなた
「あ、あとさ・・・姐さんてやえてくれない?その・・・恥ずかしいし、そんな身分でもないからさ」

「そーゆーわけにはいきません!呼び捨てにもできませんから!」

「や、呼び捨てで結構だよ」

どこまで純情なのだろうと思ってしまう。

「いえ、俺の信念は貫き通します!」

「徹は徹底的にやらんと気がすまない質なんすよ。だから、姐さんで穏便に」

と言うのは、下村寛太(シモムラ・カンタ)

「分かったわよ」

そういわないと、なんか一生言い合いが続きそうだったから、私が折れることにした。

「さすが姐さんっす!!」

「お前は調子に乗るな。僕たちは紗季さんと呼ばせていただきます」

と、頭を下げる隼人君。

「俺も!」

隼人君に続いて、寛太君も頭を下げる。
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