Princess*Red
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「き、君達は何だ!」
「何だって、この紋章見たら分かるはずですよ?
テランセラ・スパティフィルム国王―――…」
フロックス国の国王、テランセラ国王の目の前にいる男は目を反らさず言い放つ。
「!!!!!!
その紋章は――!!
アスター国の紋章!」
「そう。
俺はアスター国第一王子、シオン・リトープスだ。フロックス国に来たのは、もちろんこの国を貰うためだ。」
「な、何を言っているのだ!」
慌てているテランセラ国王とは対称的にシオンは冷静に言い放つ。
「資源も穀物も豊かな国だ。俺達がいつまでも無視する訳ないだろ。」