Princess*Red
アイリスはこのまま連れ去られてしまう!と考えていた――――…
その時
「アイリスちゃん?」
アイリスは男に担がれたまま顔を上げるとそこには
『コリウスさん!』
コリウスはジニアのお父さん。
城を守る、お父様を守る騎士として私が産まれる前から働いてる。
『コリウスさん、助けて!』
「ちっ、めんどくせー事になったな。」
アイリスを担ぐ男は舌打ちをしながら、乱暴にアイリスを降ろす。
ドサッ!
『痛っ―!』
男はアイリスを降ろすと、そのまま走り出した。
「アイリスちゃん!大丈夫かい?!」
コリウスはアイリスに慌てて駆け寄る。
『なん、とか…』
「ならよかった。さっきのは見かけない奴だった。
アイリスちゃん、応援を呼んできて欲しい。おじさんはさっきの奴を追いかけるから。大丈夫かい?」
アイリスは深く頷く。
『コリウスさん、気をつけてね。』
「大丈夫、おじさんは強いからね。」
笑いながらそう告げると、コリウスさんは男が消えた方へと消えていった。
『お父様に知らせて、応援を呼ばなきゃ。』
アイリスはお父様のいる、王室へと走って行った。