ダブルベッド
二人は近くの100円パーキングに車を停めて、まずは花屋に入った。
桃香は迷わず小振りなひまわりを選び、いくつか購入する。
充はついていくだけ。
桃香はその後コンビニに入り、水のペットボトルを購入。
せめてもの役割として、それは充が持つことにした。
「どこ行くの?」
と聞くのは野暮だと思い、やめておく。
一緒に行けばわかるのだから。
真夏の激しい日差しの中、影を選びながら無言で歩く。
人気はなく、セミの鳴き声だけがうんざりするほど響いていた。