ダブルベッド

「死体って……ハハッ」

　桃香は顔を赤くして熱弁する。

「だって、足がグタッてしてるんだよ？　動かないんだよ？　死んでるかもって、思うじゃない」

　どれだけ不気味だったと思ってるの？

　彼女の気持ちも虚しく、充はただ笑う。

「ハハッ、ごめんってば」

　充は一通り笑い、桃香は一通り怒る。

　その後に充はソファに腰を下ろして、横に桃香を座らせた。

「じゃあ、俺からも質問」

「なによ」

「誰とどこで何してたの？」

　桃香は一瞬きょとんとして、すぐに眉を釣り上げる。

「そんなこと、木下くんに関係ないじゃない」