ダブルベッド

 関係ない……と言われると確かにそうかもしれないが、充にとってはそういうわけにもいかない。

 気になるからここまで足が伸びたのだ。

「だって、しょうがねーじゃん。知りたいんだもん」

 駄々をこねる充に呆れ顔を見せる桃香。

 充はしゅんとしてソファの上で丸まった。

「ねぇ木下くん」

 桃香が語りかけた瞬間、充は彼女に飛び付いた。

「ちょっ……もう!」

 まだエアコンが効かない部屋で充が巻き付き、さらに首もとに吸い付き出す。

 甘い感覚に身体中が痺れ、桃香の覇気が消えていった――……。

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