ダブルベッド
二人はどちらも絶叫マシーン好きということで、絶叫マシーンで名高い富士山の見える遊園地に行くことにした。
東京からは暫くかかるし、いい時間になると高速は渋滞する。
早朝の出発にしようと決めて、前日は桃香に
「運転するならちゃんと早く眠って、安全運転でね」
と釘をさされた。
毎週見ている深夜番組を録画して床に就き、そのおかげで寝坊は免れた。
しかし服やら髪型やらで悩んでいるうちに、とうとう出発時刻になってしまっていた。
それを知らせてくれたのは、桃香からのメールである。
<起きてる?>
そのメールを見て、充は即座に返信。
<今から出るよ>