魔法の砂
よし、完璧。
髪型もバッチリだし、まつ毛もビューラーであげたし。

悪いとこ無い…よね。

「行ってきまーす!」

わたしは元気に奥にいるお母さんに声をかけた。

「あら、今日は早いのね。」
と言いながらリビングから出てきた。
「うん。そりゃ新学期だしね。」

「はりきっちゃって」
お母さんは笑ながら私のまつ毛を見た。

「変…かな?」

「別におかしくないわよ。可愛くしていくのは里奈の勝手だけど、勉強もちゃんとしなさいよー。」

「分かってるよ。私は変わるんだから。」

と自信満々で言った。

「はいはい。行ってきなさい。」

「行ってきまーす!」
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