いちごキャンディー
ニコニコしながら言う空澄


『何が??』

「だって、ももちゃんの家に来たのって久しぶりでしょ!?」

『うん?』

「最近は、登下校のときしかゆっくり話せないし、休みの日に遊ぶこともなくなっちゃった…」

『そーだな。』

「それに、学校ではクールだとかイケメンだとか言われてるし…こうやってどんどん大人になっていくのかなぁって…寂しかったの!」


それって、なんかさ…


「でも、今日のももちゃん見て安心した!全然変わってないもん(笑)」


そう言い空澄は満面の笑みを見せた。


『俺も…』


すっげぇ嬉しいことじゃね?


『寂しかったよ!』

「ほんと??でも、よく考えると登下校の時はいつものももちゃんなんだよね!何で寂しいって思ったんだろ。」



俺は寂しいよ。今まで何をするにも一緒だったのに…

三年になってクラス別れるし、お前は生徒会に入るし…


「ももちゃんおっきくなったよね!去年の今頃はまだ同じぐらいだったよ?!」

『俺男だもんっ!』

「ずるいなぁ!」


そう言う空澄は言葉とは裏腹にとても嬉しそうに笑った。
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