いちごキャンディー
教室に入ると隆平が見あたらなかった。

いつも真っ先に激しい挨拶をしてくる隆平の代わりに、今日は青田が真っ先に俺のところへやってきた。


「日高君、おはよぉ!!」

『おはよ、隆平は?!』


俺が隆平のことを尋ねると、青田は笑いながら話し出した。


「呼び出されて行っちゃった!」

『え?あいつ何かやらかした!?』


俺が心配して発したその言葉にも青田は笑った。


「違うよぉ、一年生に!」

『‥‥‥‥‥あっ!あぁ〜…』


その言葉の意味に気づくまでに少し時間がかかった


青田の話によると

クリスマス前だし、3年はそろそろ卒業だし

これからが告白ラッシュらしい‥‥


青田は今朝登校してきた瞬間、連れて行かれている隆平を目撃したようだ。


「お、桃真!おはよ!!」


そんな話を聞いていたら隆平が戻ってきた


『どーだった?!』


俺が結果を聞くと隆平は


「りっちゃんのおしゃべりぃ!」


と、笑った。とうの青田は俺と一緒で結果を聞いていた。


「あー…」


隆平が口を開きかけた瞬間!担任が入ってきて席に着くように言った。

隆平っていつもタイミング悪いよなぁ(笑)なんて思いながら席に着いた
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