いちごキャンディー
「じゃあねっ!!」
『おう。』
家に入っていく空澄を見送って家に入った。少しの間休んでいたこの習慣もまた始まった。
『ただいま。』
「おかえりなさいっ!!」
靴を脱いで家に上がるとリビングから出てきた紫織さんが出迎えてくれた。
兄貴が連れて帰ってきてから一緒に生活しているけど、お姉ちゃんが出来たみたいで少しくすぐったい。
『買い物?』
鞄を提げて出てきたからそう聞いてみた
「うん、今日は私がご飯作らせてもらおうと思って。」
紫織さんは“口に合わなかったらごめんね”って舌を見せて笑った。
『一緒に行こうか?!』
「えっ?!」
『荷物、重いでしょ?!ちょっと待ってて!着替えてくるから。』
そう言って急いで部屋に行き着替え、合い鍵を掴んで紫織さんの所へ戻った。
『よし、行こっか!』
「うん。」
二人で家を出て鍵をかけてスーパーに向かった。だいぶ日が沈み薄暗くなって風もさらに冷たさを増す。
「やっぱり悪かったなぁ…桃真くん風邪ひいちゃったらどうしよう。」
『大丈夫だよ、そんなに簡単にはひかないから(笑)』
それでも紫織さんはまだ気にしているように見えた。