いちごキャンディー
部屋に入っても父さん達の笑い声は響いてきた。

『すげぇな‥‥(笑)』


確認するように階段の下を見ながら呟き、そのうち終わると思いドアを閉めた。

なるべく早めにお願いします。


「ねぇねぇ、気になるね!!」


ドアを閉めて振り返ると空澄の笑顔が飛び込んできた。


『隆平と青田?』


確実にそうだろうけど、一応疑問系で聞いてみた。


「うん!ツリーの前で告白したのかな??ロマンチックだよねぇ(笑)」

『ロマンチックがいいわけ??』


俺の問いかけに“そうじゃないけど‥”と言って窓の外を見た空澄


「でもさぁ…」


そう言って立ち上がり窓に近づいて開けた


『寒っ!!』


冷たい風が部屋に流れ込んで寒さを訴えた俺を振り返りながら見て


「今、雪が降るとホワイトクリスマス‥‥イブ??でしょ?」

『それがどうした?』


そう言うと俺に詰め寄ってきて


「それって結構めずらしくない?」

『だからそんな日に告白されるとやっぱ嬉しいって(笑)?』


空澄が言いたいのであろう言葉を俺が代わりに言うと笑顔になった


「記憶に残るしね(笑)」


そんな空澄の笑顔を見つめて言った。


『‥‥好きだよ。』
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