いちごキャンディー
しばらく幸せな気持ちを抱きながら歩いて、ふと気になることが頭によぎった。


『‥‥お前いつから俺の事好きだったわけ??』


俺はマジで昔から好きで、ずっとずっと好きだった。

まぁ…途中ちょっと回り道したけど‥‥


「どぅえ゛っ?!」

『何だよ!?その反応と顔はっ!!』


空澄の目は明らかに泳いでいて、その顔はそんな事聞かないでくれと言いたそうだった。


「いつでもい‥『よくない。』


俺が早く言えよと無言のまま目で急かすと恨めしそうに睨んできた。

あぁ、俺って女々しかったんだな…


数分の睨み合い?が続き、観念したのか口を開いた。


「…矢野君に告白した日。」

『はぁ??』


何でまたそんな日に?

お前あんなに泣いてたじゃん??

どーゆう事?!


俺の頭を巡るたくさんの疑問を打ち消すように空澄が言った。


「矢野君笑ってた“三浦は日高が好きなんだよ”って…」

『はっ?普通さ、告白してきた子にそんな事‥‥矢野だしなぁ。』


普通はそんな事言わないだろうと思った。だけど、相手が矢野だからそれもあり得るんじゃないかと思う俺がいた。
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