いちごキャンディー
俺はその疑いを晴らすべく、眉をひそめながらたずねた。


『‥‥‥何もされてねぇの?』

「え?うん。」


“キョトン”という効果音が付きそうなほどの表情を見せた空澄


『はめられたぁ!!』


俺が急に叫んだから吃驚している空澄



―やっぱいいや(笑)ごめん、若葉にふられたからさぁ‥‥。意地悪言っちゃった!!じゃあな!!

意地悪ってあの時の質問に対してじゃなくてこの嘘に対してだったのかよっ!!

信じらんねぇ…まじ恥ずかしい///


――
――――

「あはっ(笑)矢野君そんな事言ったの?」


何でこんな事になったのかを説明すると、空澄はしばらく笑っていた。


「あははっ(笑)でも、うん。嬉しかったよ!ももちゃんの言葉!!」


目に涙を貯めて笑いを堪えながら言う空澄


『っ////笑いながら言っても慰めになんねーよ!!』

「ダメ??(笑)あ、じゃあ飴食べる?!」


元気になるよっと笑いながら瓶に手を伸ばす空澄、その腕を掴んで引き寄せた。


『一粒もいらないっ!!』


――ちゅっ


『これぐらいが調度いい(笑)』

「っ///バカァ!」


セカンドキスも“幸せのいちごキャンディー味”だった。
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