いちごキャンディー
「俺の場合は聞き出したって感じ?何となく、そんな気がしたからなぁ。」


兄貴もテレビの画面を見ながらそう言った


『ふうん…』


俺を宥めるような口調が少し気に食わなかった。


「はぁ…だからお前はガキなの!聞けばいいだろ??好きなって誰だ?って。」


それを悟って兄貴がそう言った。


『よけいなお世話だっつーの!!それに何となくわかってっし?』


勢いよく立ち上がりリビングから出ていこうとする桃真に


「聞いてしまうのが怖いんだろ!?なんとなくが確信に変わるのが怖いんだろ?」


未だテレビを見続けながら話す


『……』


桃真は何も言わずリビングを出ていった

階段を上る音が聞こえ、荒々しく扉が開いて閉じた

そんな音に振り返って


「あいつ…やっぱガキだわ(笑)家を壊す気かっつーの!!」


と、真桜が笑った
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