いちごキャンディー
桃真は部屋に入るとドカッと座り込んだ


『…チッ……』


イライラすると足音がでかくなるし、ドアを乱暴に開け閉めする

舌打ちが増えて、口数は減る、部屋からはでない


だから俺はガキだと言われるんだ……



『……っ?!』


いきなり携帯が俺のお気に入りの曲を奏でた

ディスプレイには

着信:隆平


『……』


―ピッ

一拍おいて通話ボタンを押した


『………何?』

「あれ?テンション低め??」

『何?』

「…あぁ、止めとこうかなぁ…(苦笑)…」

『何だよ!?!?』

「んー…怒んない?」


俺の機嫌が悪いからだろう、かなり遠慮がちだ

そんな隆平は気持ち悪い


『言えって…』

「まぁ、言わなきゃ解決しないから言うけどさぁ…」




――
―――

俺は電話を切って、携帯を握りしめたまま走っていた


『…あのバカッ……』
< 42 / 158 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop