いちごキャンディー
俺を頼ってくれなくても、たとえ必要とされてなくても…

幼なじみという関係を理由にして、情けないけれど


ずっと傍にいれると思っていたんだ…



「ほら、いつもいつも迷惑かけちゃうし…」


そう言い無理に笑らおうとして上手く笑えない空澄に


『…いつ俺が迷惑っていった?』


俺は自分でも驚くほど、冷たい声を発していた。


「言ってないけど…でも、」

『それは俺じゃなくて、空澄じゃないの?』

「えっ??」

『俺の事迷惑だと思ってんじゃねーの?』

「そんな事ないよ!だけど…」

『………もういーよ、勝手にしろ!!』


その日俺は初めて、空澄より先に家に入った。

俺を呼ぶ空澄の声を無視して…






お前が俺を見ていなくても

お前が俺を必要としなくても


傍にいたかったんだ…



もぅ、そんな事さえ許されないのか…


兄貴が言うように怖かったよ


なんとなくが、確信に変わること‥

だけど、その怖さもお前と離れるよりは、ましだったのにな


なんて俺はガキなんだろう


自分ですべてをダメにする
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