いちごキャンディー
『んー…ま、あんなもんじゃない?(笑)』


と、本来の感想とは違った感想を述べた


「男がねぇ(笑)」

『ダメだった??』

「かっこよすぎて気持ち悪いっ!」


大袈裟に顔を歪めて気持ち悪さを表現する榊を見て俺は笑った。


『毒舌っ(笑)』


映画はつまんなかったけど、二人でいるこの時間は結構楽しい


「ね、アイス食べに行かない?美味しいんだよ!!あんまり甘くないのもあるし(笑)」


子供の好き嫌いをからかうような口振りで話す若葉に桃真は


『まったく食えないわけじゃねーって(笑)』


と、苦笑いした。


「じゃ、桃真チョコね??」

『ぁ、チョコは勘弁して(笑)』


こんな会話も楽しく思えるのは榊の人柄のせいだろうか…それとも俺の弱さだろうか。


歩いて10分ほどして目的のアイスクリーム屋に着いた。

店頭のガラスケース越しに、色とりどりのアイスが並んでいる。


「キャラメルにしよっ!!桃真決まった?」

『…あ?‥レモンにしよっかな!』


俺がそう告げると


「キャラメルとレモンください!」


榊が元気よく二人分を注文した


『……』


榊に聞かれるまで、いちご系統ばっか見てたな…俺。食いたいとは思わないのに。

もう忘れろ…いちごなんか。


「はい、レモン!」
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