いちごキャンディー
榊から自分の分のアイスを受け取った瞬間

背後から大きな声が聞こえた


「日高君?」


桃真が振り返るとそこにいたのは


『青田っ!』

「何してるの?」


梨子はちらりと若葉の方を見て軽くほほえみ、また桃真に視線を戻した


『映画見てきたんだ。あ!!そっか、隆平んちがこっちだから青田んちもこっちの方なんだ?』


隆平と小学校が一緒だから、こっちの地域なんだろうと思いそう聞いた。


「うん。めずらしい組み合わせだねぇ?!」

『あー、最近仲良くなった?』


青田にそう言われ、答えながら榊を見ると


「なんで疑問系なんだよっ!」


と、叱られてしまった。


『じゃあ、俺ら帰るとこだから。またな!!』

「うんっ!」


青田にそう告げて早々に立ち去った


そんな俺を見て一言


「桃真、あの子苦手なんだ?」

『あ‥バレた?(苦笑)』

「桃真はわかりやすいよ(笑)


榊は笑いながらそう言った


その顔はいつもの笑い顔とは少し違って、意味ありげな表情をしていた。
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