いちごキャンディー
もう人の気配のしなくなった廊下の一角
生徒会室と札の掲げられた教室の電気が消えた
「じゃあねぇ」
「おつかれ〜」
ザワザワしながら数人の生徒が教室を後にする
「今回の企画もやっと終わりだね!」
「大変だったなぁ!?」
話しながら出てきたのは空澄と生徒会長の矢野だった。二人並んで昇降口に向かう。
げた箱から靴を取り出すときに違和感を覚えた剛は、それに気づき空澄に話しかけた。
「あれ?今日は日高いないんだな?!」
「あ…うん、今日から別々に登下校することにしたんだっ!」
明るくそう答えた空澄に剛が言った。
「そっか、じゃあ送ってくよ!俺じゃ頼りないかもだけどな(笑)」
「そんな事ないよ!!ありがとう////」
ふたりは三浦家に向けて歩き始めた
「日高と仲いいよなぁ!付き合ってないのが不思議なくらいだし。」
「そうかな?私なんかじゃももちゃんの彼女は無理だよ!」
「何で?俺は日高には三浦しか無理だと思うけどな。」
空澄の遠慮がちな答えを受け、笑いながら話す剛
「だって日高って三浦にだけ優しいって感じじゃん(笑)?!」