いちごキャンディー
“えへへ”と笑いながらまた新しい飴を口に入れた空澄


『ほら、じゃあ次こっちの応用問題やってみな?!』


そんな空澄が俺の心を揺らすから、早く次の問題をしろと促した


「‥‥ももちゃん、わかんない。」

『どこ?!』


教科書をのぞき込み解らないところを聞いた


「ここからどうするの?」

『んー??あぁ、ここは‥‥‥‥何?』


説明してると指先よりも頬に視線を感じて、空澄の顔を見た


「ももちゃんすごいねぇ!!」

『感心してる暇があったら問題解けよっ!』

「はぁい‥‥」


空澄がそう返事をした瞬間だった


俺の携帯が鳴った

―着信:榊


『あ、榊だっ!!わりぃな!!』

「お構いなくー!」


空澄にそう言って携帯に出た


『もしもし?どーした?!』

「あ、桃真?ごめん、今かてきょー中!?(笑)」

『うん(笑)』


榊との約束だった。

嘘は吐かないで、何でも話す事


だから、昨日の夜のうちに空澄に勉強を教えることを話した


「そっか、じゃあ間が悪かったなぁ‥‥」

『いーよ。何?!』

「クッキー焼いてみたんだ。」


どうやら、家庭科“2”が榊らしいと言ったのを気にしてたみたいだ
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