いちごキャンディー
君が泣くから
夏休みも半分以上が過ぎて、空澄の家庭教師もそろそろ終わっていいかな?と言う感じになってきた


『は?今日は中止にしたい?』

「うん。」


急に空澄から電話が来たと思えば、勉強を中止したいという


『いいけど?』


強制的にやらせるなんて出来ないし、折角の夏休みを毎日勉強で潰すのも可哀相だからすぐに了解した


「ごめんねぇ!!じゃあね!」


よほど急いでいるのか、空澄はすぐに電話を切った


榊は今いとこの所に泊まりに行ってるから誘えないし、隆平でも誘ってみようかなぁと思ってリダイヤルから番号を探そうとした時だった


「真桜っ!?ちゃんと説明しなさい!!」


母さんの大きな声が下から響いてきた


『なんだぁ?!』


気になった俺は部屋を出てリビングに向かった

リビングからは兄貴の声が聞こえた


「だから、30万貸して下さい。」


いつもとは違って真剣な声だった


『どーしたんだよ?!』


俺がリビングにはいると兄貴は土下座していた


「桃真、お前からも頼んでくれよ!!」

『はぁ?』


え?何がなんだかわかんないんですけど‥‥


兄貴お金に困ってんの?
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