いちごキャンディー
ありがとう
色とりどりの服や鞄に囲まれて、楽しそうにお気に入りを探してる


「それで北海道行っちゃったの?!」

『うん。』


昨日は空澄を抱きしめていた俺の手、今日は榊の手を握っていた


「桃真のお兄さんかっこいいね(笑)」

『まぁ、少し思った(笑)』


今日は本当に用事で空澄が勉強できないことになったから榊とデートする事になった


「すごく好きだったんだね、その人のこと。」


“いいね、そうゆう恋”って笑う榊の顔はいつもの笑顔と少し違うように見えた


『追っかけていくぐらいだからなぁ。』

「‥桃真は追いかけてくれる?」

『え、やだよ!!俺寒いの苦手だし(笑)』

「わぁ、ショックー(笑)」


一瞬ドキッとしたけど、冗談で返してみたら笑ってくれたから安心した


『沖縄だったら行ってやるよ(笑)』


俺の彼女は榊だって、自分に言い聞かせるようにそう言った


『嬉しい!?(笑)』

「っ!!バーカ////」


榊は照れて笑った


可愛いんだ、すごく可愛いよ。

空澄以外の子にそんな風に思える自分がいることに驚くよ


それでも、この気持ちはきっと恋とは呼べないんだろうな‥‥
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