いちごキャンディー
俺は榊からの返事を待った

榊は俺の顔をじっと見つめて口を開いた


「桃真が写真嫌いなんじゃないかと思ったからさ‥‥」

『なんで?!別に嫌いじゃないけど?!』

「そっか(笑)よかった!!」


何となく心の中に引っかかりを感じたけれど、榊が笑ってくれたからその違和感を追求はしなかった




――
――――

『遊んだなぁ(笑)』


水族館からの帰り道、電車に揺られながら今日の感想を話していた


「明日からは忙しくなるよねぇ。」

『だよなぁ!!でも、夏休みは榊のおかげで楽しかったっ!』

「私も楽しかったぁ!結構いろんな所行ったし!!」


そう言った後におみやげの入った紙袋から何かを取り出した榊


「これ、桃真におみやげ」


そう言って渡されたのは小さな瓶に入ったピンクの貝殻だった


『何で!?可愛いけどさ(笑)』


親指と人差し指に挟んで榊と俺の顔の間にかざした


「きれいな色でしょ?」

『うん、きれいなピンクだな!!』

「違うよ、桃色っ!!」


ピンクと言ったら桃色だと訂正されてしまった


『同じじゃん(笑)』


瓶をおろして軽く振りながら俺はそう言った
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