いちごキャンディー
近づいて気づいた、榊が泣いている事に


「違う‥私が悪いんだ……知ってた。桃真が空澄の事好きだって。」

『‥‥』


俺はただ黙っているしかできなかった


「…剛に告白されて断ったとき思ったんだ。好きな人と付き合わなきゃダメなんだって‥!!」


さっきまで流れていた涙はもう乾いて、少し無理をしているようにも見えるけど…


「だから、桃真は私と付き合ってちゃダメなんだ!」


いつもみたいに笑顔を見せた


『‥‥俺‥』


俺が口を開いたら榊は悪戯な笑みを浮かべて尋ねてきた


「ねぇ、私といて楽しかった?」

『っ!?‥‥うん、楽しかった。』


俺は本当に正直に答えた


『楽しかったし、可愛いとも思った。』

「やった(笑)」

『だけど、ごめん‥‥嘘吐いてた。』


榊は本当に優しい顔をしていて、俺を見つめていた


『俺…空澄が好きなんだ』


今度は榊が一歩俺との間合いを積めて


「うん、ありがとう。」


俺に見せた顔の中で一番の笑顔を見せた

そして右手を差し出して


「明日からは友達だよね??」


と、笑った
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